LGBTパレード起源の地、ストーンウォールイン(New York City)に行ってきました!

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ストーンウォールイン(Stone wall Inn)をご存知ですか?

ストーンウォールインは、ニューヨーク市マンハッタン南部、クリストファーストリート駅近くにあるバーであり、1969年にストーンウォールの反乱(Stonewall Riots)が発生した場所としても有名です。ストーンウォールの反乱により、ニューヨークだけでなく、全米で同性愛者解放運動の輪が急激に広がりました。これまで何度もニューヨークに行ったことはありましたが、今回初めてこのストーンウォールインを訪れることができましたので、バー(飲み屋)としてのストーンウォールインと、ストーンウォールインの反乱(事件)に関してまとめてみました。ぜひ、ご覧ください。

ストーンウォールイン(バー)の看板。筆者撮影

ストーンウォールって何??

ストーンウォールインは1964年(第1回東京オリンピック開催年)までは、いわゆるどこにでもある”フツウ”のバーとして営業をしていました。異性愛者はもちろん、同性愛者当事者も、その性自認をオープンにすることなく、利用していたものだと思われます。しかし、火災によりこのバーは廃業を余儀なくされました。その2年後、同場所で1966年からゲイバーとして営業を再開。今ではとても信じられないことですが、当時のニューヨーク州での州酒類局は、「3人以上の同性愛者グループにアルコール飲料を提供した店」から酒類提供の免許を取り上げていたとのこと。びっくりです。この悪習慣のため、多くのゲイバーが「違法」営業を余儀なくされ(無免許)、警察からの摘発を受ける要因になっていたといいます。日本でも酒類提供には免許が必要ですし、そもそも、飲食店の営業許可や、深夜営業にも許可が必要です。しかし、「3人以上の客にアルコールを提供したらその許可を剥奪する。逮捕もやむを得ない」となると、これは私でも無免許での営業を選んでしまうかもしれません。当時これらのバーやディスコは、お店のカウンターの中や棚の奥にアルコール類を隠し、こっそりと提供していたようです。

これでもか!という種類のアルコール類。筆者撮影

もちろん今ではそのようなことはなく、写真にあるように、たくさんのアルコールを昼から深夜まで楽しむことが出来ます。(もちろんノンアルコールも充実しています!)私はお酒が大好きなので、何杯も飲んでしまいます。アメリカはご存知のようにチップの文化があります。バーテンダーさんにお酒を作ってもらうたびに精算はもちろん、チップを渡すこともお忘れなく!しかし私は前述の通りお酒が大好きです。何杯も飲んでしまうことも毎日たまにあります。そういう時は、バーテンダーさんにクレジットカードを預け、最後にまとめて精算をしてもらうことも出来ます。これを「会計をOPENにする」といいます。会計をするときは、会計をCLOSEDにします。すると、最初に預けておいたクレジットカードと伝票を持ってきてくれます。そこにチップを上乗せしてサインをすれば終わり!楽チンです。ちなみにこのクレジットカードを預ける文化(=OPENにする文化)はアメリカでは珍しくありませんが、ここストーンウォールインでは、OPENにする場合は、顔写真付きのIDの提示を求められます。これはクレジットカードの不正利用を防止するためだと思われます。パスポートで構いませんので、忘れないように気をつけてくださいね。ちなみに、クレジットカードの名前と、パスポートの名前が一致しているかを確認しているようでした。2日連続訪問しましたが、2日目は「おかえり!」と笑顔で迎えてくれ、会計をOPENにしたものの、パスポートの提示は求められませんでした。あとから聞いたら、「こんなにたくさん飲む観光客は珍しいから顔も名前も覚えてしまったよ。」とのことでした。。。

The STONE WALL INN 公式WEBサイト

2016年6月24日、周辺地域と共にアメリカ合衆国ナショナル・モニュメント(国定文化遺産保護地域)に!

The Stone Wall Innとその一帯エリアをLGBT関連の施設として初めて史跡に指定。

ストーンウォールインと隣り合うクリストファーストリート51番地と53番地の建物は私有地であるものの、1999年にはアメリカ合衆国国家歴史登録財に登録、2000年にはアメリカ合衆国国定歴史建造物に指定されました。 これらはLGBTQ関連の施設として、最初の国定歴史建造物とのことです。また、2015年6月23日、LGBTの歴史における地位に基づいてニューヨーク市歴史建造物として認められました。そして、2016年6月24日には、「LGBTに対する社会の捉え方や国の政策が変わる転換点を後世に伝えていくため」として、ストーンウォールインと周辺道路や向かい側のクリストファー・パークなどを含む3.1ヘクタールのエリアが「Stonewall National Monument」と名付けられ、LGBT関連の施設として初めて!!国の史跡「アメリカ合衆国ナショナル・モニュメント(国定文化遺産保護地域)」に指定されました。

公園にはたくさんのフラッグがオブジェが飾られています。筆者撮影

Philip Henry Sheridan 大将像。筆者撮影

いかにも勇敢そうな紳士の銅像。LGBTQ権利向上のために尽力した人なのかな、と思い撮影しましたが、アメリカの著名な軍人でした。このエリア一帯がアメリカ合衆国ナショナル・モニュメントとして指定されています。男性同士、女性同士のカップルが公園のベンチでくつろぎながら愛を語っている(であろう)オブジェの方がいいですね。

雪で真っ白なのか元々白いのか・・・極寒のNY。筆者撮影

最高気温マイナス10度と、本当に寒くて仕方のない真冬のニューヨークでしたが、以前より行きたくて仕方がなかったストーンウォールインを楽しむことが出来ました。次回は、「ストーンウォールの反乱」について書いてみようと思います。頑張って英語の本を読んで勉強しているところなので、少しお待ちくださいね!!(編集部)

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