画像 公式Xより
とら少さん原作の「となりのとらんす少女ちゃん」収録の「未来から来たとらんすちゃん」は、13歳のサッカー少年・ユウタの家にユウカと名乗る女性が突然現れ、自分は10年後の未来のユウタ自身だといい、男性として成長する前に早く性別移行を始めろと迫るが、ユウタは受け入れることができず、ユウカとの攻防が始まるーーというギャグ漫画です。
世界のクィア映画祭から信頼の厚い東海林毅監督が「若いクィア当事者の抱える葛藤が未来の自分との対話というユニークな形で、しかもギャグテイストで表現されていることに惹かれて」原作者のとら少さんに映画化を打診し快諾を得て、製作に向けてクラウドファンディングが始まりました。
世界のどこかでこういった映画を待っている人がいると信じて製作へ
日本で初めてトランスジェンダー当事者の一般公募オーディションを行なって製作した『片袖の魚』や、ゲイ映画『老ナルキソス』で高い評価を得た東海林監督は「原作にあるような生活と地続きの葛藤や摩擦を画面に捉えたいと思います。そこにはきっと、たくさんの日々の笑いや日常の可笑しさがあるでしょう。こうした視点で描かれるトランスジェンダーの物語は非常にまれで、コメディとなるとさらに珍しいです。きっと世界のどこかでこういった映画を待っている人がいると信じて製作に踏み切りました」と語っています。
中川未悠さん主演、試写招待、DVDなどのクラファンに関心高く
主演には今秋公開の「ブルーボーイ事件」に主演する中川未悠さんを迎え、特に若いクィアの当事者を中心に多くの人に届く作品を目指すそうです。「ただ、残念ながら日本にはクィアアートの製作を支援してくれる基金や財団はありません。なので自分たちの手で作り、広げていくしかありません」とのことで、5月14日から製作費支援のためのクラウドファンディングを開始することになり、4日間ですでに目標の40%を達成するなど関心が高まっています。
クラファンのコースは、試写招待、エンドロールへの名前掲載、ポストカード、原作コミック(サイン入り)、パンフレットなどのほか、劇場以外の場所で上映する権利、そこに監督が登壇、さらに一般公開されていない「片袖の魚」のDVDといったものもあり、とても多彩で幅広いです。